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第二句集「新秋」

  序


金子兜太

 東州さんが数年間に作られた一〇二一句から、無作為に良いものを、と一五九句選びました。

 東州さんの多忙さはとくと承知のことだが、その日常が実に素直に書きとれていて、好感しました。
 あの元気自在の仁とは思えない、鬱屈振りや弱気、そこに覗く《幼なごころ》などが詩だね。自由に書ける現代俳句の姿ですね。能の話がときどき入るのが、好き味付けになっています。
 東州さんがパーソナリティを務めているラジオ番組に、ゲストで招かれたことがあり、自在な感性の人だという印象を持ちました。だから、外国、特にアジアでも広く活躍しておられるのでしょう。
 その後、絵も描き、唄までやる人と知り、恐れ入りました。多能のエネルギー、羨まし。








  序


伊藤淳子 

 「深見東州俳句集」草稿「新秋」をいくたびも見た。
 初々しく やさしく 浄められた。
 俳句の一つ一つに 生れながらの心がこめられていた。
 その清々しさを大事にしたい。


 この果に何があるやらあたたかし


  平成二十年十一月九日